ボルダリングジムでトレーンングしているけどなかなかグレードが上がらない。
目標としている課題がなかなか落とせないという経験は誰にでもあると思います。
今回は、限界を超えた1手を可能にするためのトレーニングについて解説します。
あの1手が取れない
あと1手でつながるのにとか、バラしはできているのにつながらないとか、ボルダリングをしているなら経験はあるはず。
それでも続けていれば、その内できるようになると思っていたら、ホールドが替わってしまったなんてこともあるはず。
悔しいですよね。
そんな「あと1手」が出来ないのは
最大筋力
が足りていないからです。
最大筋力とは
最大筋力とは、筋肉が生み出せる最大の力のことです。
ウェイトトレーニングで言うと
1回しか持ちあげる事が出来ない重さ
のこと。
ボルダリングで言うと、自分に出来る限界の1手ということになります。
これを向上させないことには、可能なムーブが増えるわけがありません。
ちなみに、トレーニングにはこの最大筋力を向上させるトレーニングの他に
筋肥大
筋肉を大きくするトレーニング
筋持久力
マラソンのようにスタミナをつけるトレーニング
があります。
リードクライミング等のように、長いルートをする場合は筋持久力も必要ですが、上で説明した「限界の1手」とは違うのでここでの説明は省きます。
最大筋力を上げるには
ウェイトトレーニングを例にして説明すると、ウェイトトレーニングでは
RM法
という考え方があり、RMとは最大反復回数のこと。
1RMは、1回しか持ちあげる事しかできない重さで、2回は持ち上げることができない位の強度。
10RMだったら、10回しか持ち上げる事しかできない重さで、11回はできない重さの事です。
目的 | 負荷 | 回数 |
最大筋力のアップ | 100%~87% | 1回~5回 |
筋肥大 | 85%~67% | 6回~12回 |
筋持久力 | 65%~60% | 15回~20回 |
いろいろ調べてみると、この表のように目的によってトレーンング方法が変わることが分かります。
最大筋力を上げるには、100%~87%の負荷で1回~5回のトレーニングが必要だということになります。
今回は「限界の1手を超える」という目標があり、ボルダリングのトレーニングは回数で数えられるものではないため、最大筋力を上げる最も効率の良い方法は
100%の力で1トライ
であることが分かります。
100%の力とは
ここでいう100%の力とは、疲労が蓄積していないフレッシュな状態のことを指します。
1度トライしたら、5分くらいレストして完全にフレッシュの状態に戻してから再度トライするようにして、疲労を蓄積させないために、きちんと数日レストするか、1回のトレーニングを集中してその分短めにしましょう。
アメリカのプロクライマー、ショーン・ラバトウ は、2時間の練習を週に4回全力でやっているそうです。
まとめ
100%の力で1本
フレッシュな状態でトライ
数日空けるか、1回のトレーニングを短くする
ということを心がけてトレーニングしましょう。
知り合いや友人とセッションするのも楽しいし、できそうな課題をどんどんトライするのも楽しいです。
実際そうでもしないと、モチベーションが上がらないこともあるので、時にはボルダリングを何も考えず楽しむのも良いでしょう。
ただ、自分の限界を超えたいのであれば、1回1回全力でトライするようにしましょう。