ボルダリングに限らず、スポーツの前はストレッチするのが普通です。
少し前は、床に座ってじっくりストレッチするのがメジャーで、今でもこの方法でウォームアップしている人がいます。
この方法は静的ストレッチといわれています。
しかし現在の主流は動的ストレッチで、プロスポーツ選手などはこの方法で運動前のストレッチをしています。
今回はこの動的ストレッチについて解説します。
静的ストレッチと動的ストレッチとは
静的ストレッチ
ゆっくりじっくり時間をかけて、あまり動かずにじわーっと体をストレッチする方法です。
ボルダリングジムでは、よく床に座って20〜30秒じっくりストレッチしているのを見かけます。
皆さんも一度はやったことがあるはずです。
静的ストレッチはほとんど動かないため体が冷えることから、運動後のクールダウンに適していています。
ボルダリングによって激しく収縮を繰り返した筋肉は、そのままにしておくと、収縮したままになってしまい、徐々に硬くなっていきます。
運動後に静的ストレッチをすることで、収縮した筋肉を伸ばし、筋肉の柔らかさを保つことができます。
動的ストレッチ
ブンブン体を動かしてストレッチする方法です。
ラジオ体操がまさにこれにあたります。
動的ストレッチは、体をブンブン動かしながらストレッチするので、筋肉や関節の可動域が広がるだけでなく、だんだん体が温まります。
つまり、実際の運動に近い形で、ストレッチしながら体を温めることができるので、より運動前のストレッチに向いています。
運動前の静的ストレッチは最悪怪我の元にも
静的ストレッチは動きがないので体が冷え、ストレッチ直後の筋肉は伸びたままです。
この状態で、ボルダリングを始めると、ストレッチによって伸びきった筋肉が更に伸ばされ、筋肉や腱にダメージを負う可能性が高まります。
静的ストレッチは運動後にやりましょう。
動的ストレッチの具体的な方法
具体的な動的ストレッチの方法を紹介します。
いずれの方法も20秒~30秒行ってください。
①その場で軽くジャンプする。つま先から着地してかかとが床に付くように。
ジャンプに合わせて肩を上下させる。
② 壁に手を当てて、壁側の足を前後に振る。
③壁を向いて手をついて、足を左右に振る。
④1歩前に踏み出して、ふくらはぎを伸ばす。
グッグッと後ろ脚を上下させる。
⑤左足を大きく前に踏み出して、右膝を床に付ける。
左手で右腕を持って、体を左に倒す。
⑥足を大きく開いて、左手で右つま先を触る。
すぐに反対を行いこれを繰り返す。
⑦両手を胸の前で伸ばして、手のひらを外側に向けながら引く。
⑧両手を上に伸ばして、手のひらを外側に向けながら引く。
⑨肘を直角に曲げて体の横にする。手のひらを外側に向けながら手を上に向ける。
まとめ
科学的に裏付けされたストレッチ方法なので、次回のボルダリングから実施してみましょう。
体を動かしながらストレッチするので、怪我の防止になるばかりか、可動域が広がり手がより遠くまで届くようになります。