ボルダリングと筋肉の柔軟性の関係について

スポーツと柔軟性の関係について深い関連があることは今や常識となっていて、ボルダリングもその例外ではありません。

柔軟性向上のために行うストレッチの方法も日々進歩していて、運動前はダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)、運動後はスタティックストレッチ(静的ストレッチ)を行うというのは徐々に知られてきています。

ボルダリングでは、柔軟性があることはムーブのバリエーションが増える事に繋がりますが、それ以外にどんな効果があるのでしょうか。

筋力トレーニングに対する影響

筋力トレーニングは、ある程度上達したクライマーにとって、より高グレードの課題にチャレンジするために必須でしょう。

そのボルダリング以前のトレーニングにおいてさえ、筋肉の柔軟性は体影響を与えます。

  • 高負荷なトレーニングを急に行う事による怪我
  • 決まった部位だけ繰り返しトレーニングする事によって動作の連続性がなくなる
  • 筋肉を酷使した事によって硬くなり可動域が狭くなる

ボルダリングのムーブだけでなく、ムーブを起こすためのトレーニングにおいてさえ、無視できない悪影響を体に与えることになります。

ムーブへの影響

柔軟性が影響するものとしてまず思い浮かぶのがムーブへの影響でしょう。

体が柔らかければ、関節の可動域が広がりムーブのバリエーションを増やすことが出来ます。

野口啓代選手や、伊藤ふたば選手などは柔軟性を武器にしているトップクライマーの代表で、他のクライマーと一味違うムーブを見せることが多々あります。

選択肢が増えるので、完登可能な課題が増えるはずです。

ボルダリング外岩

疲労しにくくなる

柔軟性が増すことにより、血管の通りがスムーズになります。

すると、細胞と血液の間で酸素や疲労物質の交換が頻繁に行われ、パンプしにくくなるので、持久力が向上します。

持久力が向上するということは、それだけ沢山トレーニングすることが出来るので、持久力を含めて総合的に実力が向上するでしょう。

上半身と下半身の連動がスムーズに行える

筋肉が硬い状態というのは、硬くなったゴムが全身に張り付いているようなものです。

筋肉同士は収縮する時にお互いに擦れ合いますが、筋肉が硬い状態だとこの収縮がスムーズに行われません。

つまり思ったように筋肉を動かすことが出来なくなるので、全身の動きの連動がうまくいかなくなってしまいます。

柔軟性の不均衡のリスク

足は柔らかいが、上半身は固いといった偏った柔軟性を持っている場合はリスクが生じます。

足は柔らかいので、柔軟性を必要とするムーブはできてしまいますが、足ほど柔軟性がないのに足と同じ感覚で上半身を使ってしまうと可動域を超えてしまい怪我をしてしまうかもしれません。

柔軟性を高めるトレーニングは下半身を行った場合は必ず上半身も行って、柔軟性の均衡を取るようにしましょう。

筋肉を柔らかくする方法

筋肉を柔らかくするには、当然ながらストレッチをするしかありません。

上でも説明したが、ボルダリングの前ならダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)、後ならスタティックストレッチ(静的ストレッチ)が効果的です。

ダイナミックストレッチというのは、体を動かしながらストレッチする方法で、ウォーミングアップのように体を温めながらストレッチすることができるので、運動前に効果的な方法です。

静的ストレッチというのは、床に座ってゆっくりストレッチするような方法で、効果的にストレッチしながらクールダウンにもなるので、ボルダリングの後に行うのが効果的です。

また、運動の後というのは、激しい筋肉の収縮によって筋肉が緊張した状態になっていて、そのまま何もせずにトレーニングを終えると、緊張したままの筋肉が硬くなってしまいます。

それを防ぐために、トレーニングの後は必ずストレッチをして緊張した筋肉に柔軟性を与えてあげましょう。

ストレッチの方法については以前の記事でも紹介しています。

最後に

今回は、柔軟性の重要性と体を柔らかくする方法について解説しました。

体を柔らかくする最も効果的な方法はストレッチすることなのですが、正しいフォームを身に付ける事でも改善することができます。

正しいフォームを身に付けることで、どこの柔軟性が足りていないのかを把握することにつながるので、グレードを少し落として正しいフォームをチェックしてみるのも良い方法です。

ストレッチに1時間くらいかけるトップクライマーもいるくらいで、その重要性の高さが良く分かりますが、ストレッチだけに1時間もかけていられないのが実情です。

朝起きた時の数分や、入浴中、入浴後、もちろんボルダリングの前後など、少しづつでもストレッチする時間を見つけてみてはいかがでしょうか。