今回はファイブテンの超人気クライミングシューズ、ハイアングルのレビューです。
2020年2月に行われたボルダリングジャパンカップでも何人かの選手が履いていた高性能なシューズで、アディダスファイブテンになってからも生産されていました。
近々、このハイアングルのニューモデルが登場するので、それに先立ち現行のモデルを見ていきます。
ニューハイアングルが発売されました。レビューはこちらから。
シューズの選び方が分からない方は過去の記事で詳しく説明しています。
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適した足型
素材 | ノンライニングレザー |
ソール | STEALTH C4 |
重量 | 225g |
アッパーは柔らかく、ソールは硬めです。
ベルクロの1本締めですが、アッパーが柔らかくよく足になじんでフィットしてくれます。
幅は標準的で、アッパーも少し高めなので、どなたにも履きやすいサイズ感でしょう。
ミッドソールとソール自体が硬く、ソールもセパレートではなく一体型なので靴底はかなりしっかりしているので、強烈なエッジングが期待できます。
ソールは STEALTH C4
ソールは STEALTHシリーズの中でも最も硬いC4です。
このシリーズのソールのなかでは最も硬いですが、もともステルスシリーズはフリクションが良いことで有名なので、硬くても心配ありません。
最近増えてきているソールが前後に分かれているセパレートタイプではなく、つま先からかかとまで一体型のソールです。
セパレートタイプは土踏まずの部分にソールがないので良く曲がりますが、一体型は曲がりずらいです。
これはデメリットではなく、一体型の方がかかとを上げてつま先立ちしやすいので、ジブスに立ち込む場合にはこちらの方が有利になります。
ミッドソールも硬いため、より立ち込みしやすく、インサイドもアウトサイドのエッジングが強烈で、つま先がホールドに触れていれば切れずに止まります。
スラブや垂壁でも、ジブス(薄くて小さいホールド)にしっかり乗ることが出来るので安心感があり、強傾斜もスラブも何でもこなせる性能があります。
反面、足裏の感覚は良くないので、この硬さは好みが分かれるところでしょう。
ダウントゥは鋭い
ソールが攻撃的にしゃくれているため、ダウントゥは非常に鋭いです。
加えてソールが硬く粘りがあるので、強傾斜でしっかり掻き込むことができ、足が切れそうになってもつま先さえ何とかホールドに当たっていれば足が残ります。
ただ、ソールが消耗すると鋭さが失われると同時に、ソールが前後にセパレートしておらず一体型なので、靴が伸びるとだんだんフラットに近づいてきてしまいます。
伸びた時にダウントゥが失われないよう、購入する時からかなりきつめを選ぶ必要があるでしょう。
標準的なターンイン
標準的なターンインで、頂点が親指と人差し指の中間に来ます。
足の指の長さにばらつきがあっても、履きやすいです。
硬めのソールでエッジングがとても安定しているので、程よいターンインでアウトサイドもインサイドも使いやすいです。
ヒールカップはしっかりフィット
ヒールカップは細く、尖っていないので日本人にフィットしやすい形状です。
ただ、両サイドのラバーが貼られていない箇所の剛性が少し低いので小さめのホールドにヒールフックを使用とすると、くしゃっとつぶれてしまいます。
トゥラバーにはパターンが欲しい
トゥラバーはのっぺりとしたラバーなので、出来ればインスティンクトの様な凹凸パターンの入ったラバーが欲しかったところ。
あとはもう少し面積が欲しいです。
このままでも相当シビアなホールドでない限り、大抵のホールドにヒールフックはできます。
ハイアングル インスティンクトこのパターンが優秀だった
その他気になった点
幅が標準的で、なおかつソールとミッドソールが硬いので高いので、ジャストサイズを履いた時のエッジング性能が物凄く良かったです。
足をねじってインサイド又はアウトサイドを使うようなムーブを安定して行えました。
縫製が非常に丁寧で、縫い目が気になることはなかったです。
総合評価
サイズ感が標準的なので、どんな方にも履きやすいクライミングシューズになっています。
どこを取っても高性能にまとまっているので、足になじませてリソールしながら履きまわしたくなる仕上がりです。
小さめをチョイスしないと伸びた時にダウントゥが失われてしまう点には注意が必要です。
ニューモデルが発売されるとあって、値下げが始まっているクライミングシューズなので、お買い得品があれば購入しても損はしない高性能シューズでした。