スポーツクライミング3種目のルール

前回はスポーツクライミングについて解説したので、今回はそのルールについて解説していきます。

ルールを理解してよりオリンピックを楽しみましょう。

リードクライミング

リードクライミングは制限時間内に高さ12メートル以上の壁のどの地点まで登れるかを競います。

トライは1度のみで、落ちた時点で終了。その時の高度が得点になります。

例えば、スタートして20個目のホールドまで登れたら、得点は20です。
さらに、21個目のホールドを取りに行く動作をしていれば得点は20⁺となり、得点が高くなります。

もし、同じ得点の選手がいたなら時間が短かった選手の方が上位になります。

予選

予選は、2本の課題にトライし、制限時間は6分間です。
他の選手のトライを見ることはできませんが、事前にデモンストレーションを見ることができます。

準決勝・決勝

1本の課題にトライし、制限時間は8分間です。
他の選手のトライを見ることはできませんが、事前に選手全員で6分間のオブザベーション(下見)をすることができます。
選手全員で一度に下見をするので、選手同士で攻略法を話したりしている場面が見られます。

準決勝には26名、決勝には8名が進出できるのが一般的です。

成績が同じだった場合は、カウントバックと呼ばれ、前のラウンドの成績の良い方が上位になります。(決勝で成績が同じだったら、準決勝の成績が良い方)

ボルダリング

ボルダリングはいくつかの課題にトライして完登数の多かった選手が上位になります。
また、各課題には「ZONE」と書かれたホールドがありますが、ここまで登れるとボーナスポイント(ゾーン)を獲得します。
採点方法は、完登数、 ボーナスポイント、 完登に要したアテンプト数(トライ数)、ボーナス獲得に要したトライ数の順番で採点されます。

予選・準決勝

予選は5つの課題、準決勝は4つの課題をそれぞれ5分間で登ります。
準決勝には20名が進出できます。

オブザベーションの時間はなく、選手はいきなり壁の前に立たされ、5分の間に登り方を考えて完登しなければなりません。
制限時間内であればトライは何度もできます。

選手のローテーションはベルトコンベアー方式と呼ばれる方式が採られる事が多いです。

これは、5分のトライと5分の休憩を交互に行いながら競技を進める方法です。

決勝

6名の選手が進出し、4つの課題を、それぞれ4分間で登ります。

選手は事前に各課題を2分間オブザベーションする時間を与えられ、進行は1つの課題をすべての選手が登り終わったら次の課題に進みます。

他の選手の登りを見ることはできません。
これも、成績が同じだった場合はカウントバックが適用されます。

スピードクライミング

15メートルの壁を登るのに要したタイムを競います。
フライングをした場合はその時点で失格になってしまいます。

予選

全く同じコースが2つあり、それぞれ1本ずつ登りタイムの良いほうが記録になります。

上位16名が決勝進出です。

決勝トーナメント

決勝はトーナメント形式です。

予選の上位と下位の選手(1位と16位、2位と15位)の選手が1回戦で当たり、勝ち抜いた選手同士が2回戦で当たります。
予選のように2回登らず1回しか登りません。

タイムが同じだった場合は、カウントバックが適用されますが、準決勝と決勝の場合はもう一度競技を行います。