コンペや高グレードの課題にしばしば出てくるテクニック「ダブルダイノ」
出来るとカッコイイですが、ちょっと怖いと感じている方もいるのではないでしょうか。
漠然と見ているだけだと動きの派手さに目を奪われて分かりにくいですが、ただ上にジャンプしているだけではなくてきちんとコツがあります。
ポイントを理解していると上達も加速するので、今回はダブルダイノのコツについて解説します。
ダブルダイノとは
ダブルダイノに似たムーブに、ランジというムーブがあります。
両手で取りに行くのがダブルダイノで、片手が残るのがランジというイメージです。
ランジは片手が最後まで残るので力をコントロールできますが、ダブルダイノは両手を一瞬離さなくてはなりません。
このためコントロールが難しく、両手を離してジャンプしなければならないほど距離が遠いので難易度は大きく上がります。
ダブルダイノのコツ
こんな課題にトライします。
①腕を伸ばした状態で始める
腕は伸ばして、体の前にスペースを作る。
壁に近すぎると動きにくく、飛び出すための反動をつけづらい。
②一度下に沈んで勢いを付ける
ジャンプする時に膝を曲げるのと同様に、助走を付けるため、一度下に沈み込む。
③一度飛ばずに飛び出す瞬間の感触を確かめる
打席に入る前に素振りをするバッターや、ゴルファー がパットを打つ前に打つマネをするのと同様のルーティンに当たる。
飛び出す瞬間の体の状態や、次のホールドまでの距離が分かるので、どのような動きになるのか予想できる。
ただ、何度もやると疲れるので1回か2回までにしておきましょう。
④思い切って飛ぶ
④-1
腕は飛ぶ直前まで伸ばしたままで、最後に引きつける。
④-2
まずは片手で次を取りに行く。
残った手で最後までホールドを引く。
手を離すのが早いと後ろに飛んでしまうので、体が壁と並行になったら飛ぶ。
④-3
最後に残した手を離してホールドをつかむ。
最後に残した手を離してホールドをつかむ。
連続して行うとこのようになります。
腕を飛ぶ直前まで伸ばし、体を落として反動を付けるのがコツです。
ダブルダイノの使いどころ
ダブルダイノでなくても解決できる箇所を、ムーブが分からない、想定されたムーブが出来ないという理由で無理矢理ダブルダイノで解決してしまうケースが見られます。
ボルダリングジムで良く見かける光景で、私もしばしばやってしまいがちな事です。
ダブルダイノは派手でカッコいいムーブですが、多用すると他のムーブや筋力、課題を観察力を不足させる結果を招きます。
適切な箇所で最適なムーブを選択するのもボルダリングの大きな楽しみの一つなので、もしやってしまったら、想定されるムーブで登り直してみましょう。
最後に
ダブルダイノは4級くらいから出てくるムーブなので、ダブルダイノで苦戦している方は、是非お伝えしたことを参考にしてみてください。
いかにも派手で難しそうに感じますが、コツを知っていれば実はそれほど難しくはありません。
高グレード帯になってくると当然ダブルダイノの難易度もあがりますが、コツは同じなので今のうちに覚えておきましょう。