ボルダリングと指皮のケアの重要性と方法

皆さんはボルダリングの後に指皮のケアはしているでしょうか。

アイシングをしたり、マッサージをしたりする方はいますが、指皮のケアまでしている方は少数だと思います。

指皮は、直接ホールドに触れる部分ですが、その重要性を理解している方は意外と少ないようです。

今回は指のケアの中でも、特に「指皮」について解説します。

指のケアの重要性

冒頭でも少し説明しましたが、指の皮はクライミングシューズを除いて、体の中で唯一直接ホールドに触れる部分です。

その部分が重要でないわけがありません。

スポーツカーも、路面に触れているのはタイヤのごく一部分だけですが、タイヤの質でその車の性能を大きく左右します。

指皮の理想のコンディション

指皮の理想のコンディションというものを把握しているでしょうか。

指の汗が多いと滑るし、少ないと手にチョークがほとんど付きません。

指皮が硬いと、ホールドを保持した時に密着せずに弾いてしまいます。

チンパンジーの指は柔らかくて弾力があるし、スタッドレスタイヤもノーマルタイヤよりも柔らかいため、微細な氷の凹凸を捉えてることで滑りにくくしています。

つまり、指皮のベストコンディションは、チョークが付きやすいように若干の発汗があり、指皮に弾力があり柔らかい状態です。

放っておくと皮が硬くなる

ボルダリングをすると、指皮が削れます。

数日すれば、削れた指皮はまたすぐ再生しますが、何度も繰り返すとカチカチに硬くなってしまいます。

上で説明したように、指皮が硬くなると弾力がなくなり、ホールドに密着しなくなってしまうので保持しずらくなってしまいます。

つまり、ボルダリングで指皮がボロボロになってしまったら、硬くならないようにケアする必要があります。

指皮のケア方法

保湿する

ハンドケア

皮膚は乾燥すると硬くなり割れやすくなってしまいます。

乾燥を防ぐため、ボルダリング終了後はもちろん、レスト日もハンドクリームで保湿をしましょう。

こちらはクライマーの為に作られたおすすめのハンドクリームです。

オーガニックで保湿効果が高く、炎症を抑える作用があるオイルを配合しているのが特徴です。

グリセリンカリ液で弾力を保つ

グリセリンカリ液というのは「皮膚軟化剤」という分類で、手足のヒビ、あかぎれに使われる液体です。

指に数滴垂らし、5分くらいかけてゆっくり塗り込むと硬くなった日向かなり柔らかくなります。

ハンドクリームと違って皮膚そのものを柔らかくする効果があるので、合わせて使用しましょう。

ヤスリで削る

プロクライマーにもいますが、ヤスリで硬くなった皮膚を削り取る方法です。

ジムに行くとガリガリとヤスリで皮膚を削っているクライマーを見たことがあるのではないでしょうか。

出来れば上記の方法で硬くならないようにした方がいいですが、それでも硬くなってしまった場合に有効な方法です。

ただ、この方法だと指のフリクションを生み出す指紋まで削り取ってしまううえ、硬くなった皮膚を無理矢理除去するので指先の感覚が少し狂い、クライミングにも悪い影響を与えてしまいます。

可能な限り、普段から上記の方法でケアをしてどうしても必要になったらヤスリを使用するようにしましょう。

爪ヤスリには、金属、ガラス、紙がありますが、下の様な丈夫で長く使える金属製のものが良いです。

最後に

指の皮は、フリクションと指の感覚を左右する重要な要素です。

私も、数日レストした後の最初の数トライは、指の皮が硬くなった影響で手がホールドに密着せず、感覚も鈍くなってしまいます。

保持できるはずのホールドが保持できないと、本当にガッカリするので、手のケアは欠かさないようにしましょう。