停滞期(プラトー)は、ボルダリングに限らず、あらゆるスポーツに言えることで、何をしても上達しないというのは非常にもどかしく、焦りを感じる事さえあります。
私も何度か停滞期を経験してきて、その度に何とかしようともがいてきましたし、周りにも同じように悩んでいる人がいます。
今回は、私や他のクライマー、有名スポーツ選手が実践している「停滞期を抜け出すコツ」をお伝えしたいと思います。
停滞期は必ず訪れる
停滞期が訪れないとしたら、誰でもプロスポーツ選手になれてしまいます。
順調に伸びているだけの人なんて聞いたことないですし、 私も含めて周りにも停滞期の人だらけ。
それでも、周りの方は何度もトライしているうちに少しずつ上達していますし、私も上達を実感できる時があります。
つまり停滞期は、ボルダリングを続けていれば必ず乗り越えることが出来る「壁」なのです。
上達するだけがボルダリングじゃない
当然、今よりも上のグレードを目指すのはクライマーとして当然ですし、負けたくないと思うのも自然なことですが、ボルダリングの楽しみはそこだけではありません。
例えば、一度完登した課題をムーブを変えて登ってみると新しい発見があるかもしれませんし、自分の苦手なムーブが見えてくるかもしれません。
課題を作ってみると得意なムーブや新しいムーブが発見できるかもしれません。
出来る課題ばかりトライするのも良くないですが、時にはグレードを下げてトライする事が自信になり、それがモチベーションに繋がってよりボルダリングに打ち込むことが出来るようになります。
グレードにこだわらず、ボルダリングを楽しむことを思い出してみましょう。
停滞期を脱出するコツ
ボルダリングを楽しむという事を前置きさせていただきました。
そのうえで、停滞期を脱出するためのコツについて説明します。
対処しない
プロ野球選手のイチローの対処法です。
停滞期は辛いですが、特別な対処はせず、そのままいつも通りのトレーニングをしましょう。
ボルダリングには点数というものはなく、グレードという高い壁があるため、多少上達したくらいでは壁を超えることはできません。
このため、自分が上達していることに気づきにくいですが、あまり深刻に考えず、とにかくボルダリングを継続してやっていればいつの間にか上達していて、グレードを更新できたりするものです。
あきらめず少しずつトライする
出来るかもしれない課題を最初からあきらめてしまうのは、伸びしろを排除してしまう行為です。
出来る課題だけにトライすることに慣れてしまうのは、残念ですがクライマーとしての成長が見込めません。
ほんの少しづつでも、なんとか工夫して解決していく過程を楽しみましょう。
思い切って長期間レストしてみる
ボルダリングに限らず、これはスポーツの世界ではよく言われていることで、これまでやっていたトレーニングを一定期間やめて、他のスポーツ等に目を向けてみることです。
1週間のうちに何度もボルダリングをしていた方の場合、長期間レストする事に抵抗があるかもしれませんが、これは非常に有効な方法です。
まず、当然ですが体の疲れが抜け、痛めていた箇所も治って本来のパフォーマンスが出せるようになります。
そして、長期間ボルダリングから離れると、猛烈にボルダリングをやりたくなり、より一層打ち込むことができるようになります。
私も、怪我をして長期間ボルダリングから離れた時期がありますが、怪我が治った後のボルダリングへの欲求はかつてない物でした。
最後に
ボルダリングはグレードを上げるためにやるのではなくて、楽しいからやるものです。
いつの間にかグレードを上げる事が目的になっていると、ボルダリングが辛いものになってしまいまい、打ち込むことが出来ずに上達も遅くなってしまいます。
もし、停滞期から抜け出そうと悩んでいるのなら、まずはボルダリングを楽しむことからやり直してみてはいかがでしょうか。